ミュージシャンの手、誰かの写真
2011年6月21日 13:05 - cityside - streetcorner (film music)
わけあって、「ブルーノート東京」でロン・カーターのトリオを聴いた。昨年末、握手したときのチック・コリアの手は、小さく端正で冷んやりとしていたが、ロン・カーターの手は、しっかりと堅い甲の骨組みにふんわりと柔らかい厚焼き卵がくっ付いているといった具合で生温かく、もちろん大きいのだが雑なところはなくてそれほどの量感は感じなかった。ミュージシャンの手は雄弁だ。それはそうと、著名人にサインを貰うとか一緒に写真を撮って貰うといった感覚が、僕には今ひとつわからないのだが、どちらかと言えば写真がいい。グラフィックデザイナーの浅葉克己さんの机にはアンディ・ウォーホルと撮ったポラロイド写真が立て掛けてあるのだが、佐野元春のオフィスにはアレン・ギンズバーグとの写真が飾ってあるということをどこかで読んだ。果たして誰との写真を拠り所にするべきか、早く撮らないと死んでしまう人もいるだろうとは思うのだけれど、なかなか思い浮かばずにここ数年は決めかねたままでいる。映画『パンドラの匣』(監督:冨永昌敬)のDVDを観た。
H.


