20100630
2010年6月30日 17:51 - cityside - streetcorner (life)
情報ウェブサイト「社内制度.com」からの取材依頼を受けたところ、アシスタントのようにして連れて来られていた多摩美術大学の修士の学生が、記事を書くのだという。サイトの運営会社が行っている一種のインターンであり、社会教育の一環のようだ。学生からのヒアリングの依頼は多いけれど、特集記事の取材というのはめずらしい。出来上がった記事は、下請け制作会社の流れ作業に委ねるだけの大手出版社の情報誌(予め書かれる筋書きが決まっているうえに、校正時には事実関係の修正だけでも手が焼ける有様で、校正の機会も与えられないことが年中だ)よりも、余程、誠実なものだったので、こうして紹介することにした。
大手企業の枠組みにあるようなインターンシップをいくら行っても、大学と社会との距離は縮まらない。学生個人が社会人として現場に出ること(近所の店の手伝いをするみたいに)、それを誰かが引き上げること。そうした、システムではない人と人との個別的なコミュニケーションが、かつての日本にはあり、多くの偉大な人物や新しい職業が生まれた。成熟した社会というのは、価値観が固定化した社会のことではなく、多様性を担保する新陳代謝についての洗練された知恵を備えた社会のことだと、僕は思う。
H.


