Change Maker 〜 舵をとり風上に向く者
2008年4月10日 10:24 - creationside (urbandesign)
ファッション・フォトグラファーで、現在は取材と撮影を通してソーシャル・アントレプレナー(社会起業家)の活動支援をなさっている渡邊奈々さんにお会いした。幼稚園から高校までが田園調布雙葉、大学が慶應文学部英文科、75年からニューヨークというから親近感が湧くが、黒のアンサンブルに身を包み、ニューヨークならではの緊張感と自信を全身に行き渡らせた彼女は、魅力的な人だった。
彼女によるとソーシャル・アントレプレナーの活動は、大陸単位で広がるもの、特殊な能力ではなく誰もが簡単に出来ることで社会が変わってゆくもの、市場において適切な対価が支払われるもの(あなたがボランティアで構わないと言っても、他の人がそうとは限らないから)でなければならないというから、僕はソーシャル・アントレプレナーではない(ちなみに僕には、実態が及ばないながらも企業人・活動家・小説家という自己意識がある)。
現在の僕は、難民救済や貧困の解消といったことをミッションにはしていないけれど、そういう時が来るかもしれないし、そうでなくても、日本においてパブリックとプライヴェートを媒介する中間領域に多様で多元的な構成要素が成長することは、真に望ましいことだ。
日本でのソーシャル・アントレプレナーを含む中間領域の成長をさまたげる要素を数え上げたらきりがないし、その方法論についても僕はとてもではないが楽観的にはなれない。しかし、その1つ1つの障壁を現実にクリアしてゆくことこそが、社会的なブレイク・スルー「ソーシャル・チェンジ(それは答えではなく問いに近い姿になるかもしれないけれど)」につながるものと、淡い希望をつなぎつつ僕は日々を生きている。
あろうことか、僕は奈々さんの2冊の著書(金子郁容さんの勧めで出版したという『チェンジメーカー』『社会起業家という仕事』)を読まずに彼女と対面してしまった。今、インターネットで注文したところだ。
H.




