チョコレート・ショップで逢いましょう
2008年3月19日 09:30 - cityside (life)
3月14日金曜日、手持ちのチョコレートボックスが1つもなくなってしまった僕は、大雨の中、フラワーショップで一掴みのミモザの花を英字新聞に包んでもらって実家へと帰った。というわけで、その数日前に、僕は銀座のチョコレートショップで、順番待ちをしていた年配の女性に「おぉ〜!」と言われるほど大量のチョコレートを買うという毎年のようにクレジットカードの明細書を見ては後悔する無益なイベントを既に果たしていた。
ここ数年は矢継ぎ早に高品質のチョコレートショップ(ショコラティエ)が増えたけれど、それでも僕が好きなのは「メゾン・ド・ショコラ」で、あの抑制の効いた仄かなフレーバーは宇宙を思わせると言っても大げさではないと思っているのだけれど、いかんせん愛想に欠けるので、ギフトには香り高くもポップでラブリーな「ピエール・マルコリーニ」と決めている。
真偽のほどは定かでないけれど、フランスには「食後の4C」という言葉があるとよく言われる。Cognac、Cigare、Cafe、そしてChocolat。アングロサクソンや我々モンゴロイドにその本当の意味が解るときが来るとは到底思えないけれど、それでも、その4つを前にして悪い気はしない。余談だけれど、上の写真に写っているシャンパン「ルイナール」は、「ヴーヴ・クリコ(ルイヴィトン・グループ)」に買収されて、写真の「R BRUT」は新しいラインラップから姿を消すという。
それはそうと、バレンタインズデーの贈り物が例えば金平糖だったら楽しい。オフィスや学校で女の子がティッシュペーパーを1枚広げてその上に「はい。」と言って大粒の金平糖を1粒乗せる。あるいは子供が母の日に「肩たたき券」を配るように「キス1回券」とか「お尻さわり2回券」とか「手をつないで一緒に帰る券」とか「公園デート1回券」とか「ディナーをご馳走して下さい券」とかを配るというのはどうだろう。何が渡されるかドキドキするし、上司と部下のコミュニケーションとしても有効だ。
15日土曜日は、明治神宮で行われたNPO法人樹木・環境ネットワーク協会のシンポジウムと総会に出席していた。「森林の保全」というともすると社会的に閉じたメンタリティーになりがちな概念を定款にスタートしたことによる現理事長澁澤寿一氏のご苦労は想像に難くないが(我々の運営するNPOの定款が「芸術支援」のみで「街づくり」が含まれてなかったとしたらと思うとゾッとする)、「公」と「私」を媒介する多様で多元的で未来開拓的な中間領域(市民社会と呼んでもいいかもしれない)の形成という共通課題に向けて、更なる対話を積み重ねることが出来るなら有意義だ。新宿の高層ビル群を臨む参宮橋に面した好みの原っぱに行く時間はなかった。
16日日曜日は、表参道に掲げられた緑と白とオレンジのボーダー柄の旗を尻目に(アイルランドがテーマのパレードが行われていたようだ)、友人の結婚を祝してトスカーナ料理を食べ、その後、太田記念美術館(葛飾北斎)と森美術館(UBSコレクション、ムートン・ロスシルト)を訪れた。また、この日、六本木での会期を終えたフランス映画祭にはとうとう行かなかったのだけれど、その話をすると長くなるのでまた別の機会にしよう。
リチャード・ブローティガンをめくる間に。「それができたら外へ出て、その毛鉤を空に投げあげるのだ。すると毛鉤は雲の上をただよい、それからきっと黄昏の星の中へ流れさっていくことだろう。」(『アメリカの鱒釣り』藤本和子訳)
H.



