幻の都市(7回目の9月11日を迎えて)
2007年9月13日 09:07 - cityside (urbandesign)
部屋に帰って、TVニュースを付けてはじめて、
今日が「9月11日」であったことに気付いた。
日本時間のあの日の夜、
僕は、ランドマークタワーの中にあるホテルの鉄板焼きレストランで夕食をとり、
そのまま三菱重工のドック跡で、涼んでいた。
70階建てのビルディングを見上げ、
僕が「これが倒れたらとんでもないぞ。こんなのつくってどうするんだろうな。」と言うと、
ガールフレンドは「そうだね。」とこたえた。
その1時間後、自宅のテレビに映っていたのは、
横浜から遠く海と大陸を隔てて、まさに倒れつつある巨大なビルディングの映像だった。
(だから僕は今でも、
飛行機が衝突する瞬間の映像とドックヤードの岩肌と牛肉による満腹感を同時に思い出す。)
あの日を境に、この日本においても、僕においても、
確実に何かが変わっていたのだということを、6年を経た今、日々実感している。
過去の出来事を「あれは何だったのか?」と暗喩化することは、
多くの場合に事実を覆い隠すけれど、
「それをどのように受け止めたのか?」という進行形の問いの連鎖と対峙することは、
(社会現象であれ政治行動であれ個人の足跡であれ)いかなる場合においても無意味ではなく、
また、遅過ぎるということもない。
ー ー ー
推薦図書は何にすべきかと考えたけれど、今日のところは、
マンハッタンを概観する基礎資料として
今や古典の感があるレム・コールハースの『錯乱のニューヨーク』(鈴木圭介訳)を、
そして、同時多発テロに関する比較的注意深い貴重なメッセージの1つとして、
スーザン・ソンタグの晩年の著作『この時代に想う テロへの眼差し』(木幡和枝訳)を
紹介しておきます。
H.




