彫刻をめざして
2007年7月19日 10:02 - cityside (office)
ブランディング・ファームであるグラムコ株式会社から、
我々「Daigo Group」のブランド・アイデンティティ、
つまり、これから進めるブランディング・プロジェクトの基礎となるコンセプトが上がってきた。
本来は公開するものではないのだが、予告篇として、まあいいだろう。
各種調査やアンケート、長時間に渡る各関係者のヒアリングの後、
プロジェクト・メンバーとの数回に渡るミーティングを経て、
僕が出した注文は大きくは次の4つ、当初は僕自身ですら思っても見なかったものとなった。
1.非営利事業を、多岐にわたる企業活動の中心に据える。
2.ターゲットを、戦略顧客やステークホルダーに限定しない。
3.耐用年数の設定を長くし、業種に対する自由度を得る為、表現の抽象度を上げる。
4.表現を、統一的な個人からの目線によるものとする。
民間企業にあるまじきこれらの設定は、
当然、従来のフォーマットからは逸脱してしまい(僕はいつも逸脱してしまう)、
プロジェクト・スタッフにはご苦労をお掛けしたが、
その結果、実にユニークなものとなった。
僕自身の方向性が明確化した時には、
「絵画というより、彫刻に近いですね。」と言うのがスタッフの感想であり、
「まさに、物理学だよ。」と言う友人もいた。嬉しかった。
また、グラムコの山田敦郎社長からは、
「類を見ない理念型ブランドになるだろうし、またそうしなければならない。」
という、力強い言葉を頂戴した。
ご覧の通り、このブランド・コンセプトの肝は「場(フィールド)」の概念にある。
この場合の「場」とは、アクティビティによって生まれる移動可能な仮設空間のことで、
アクティビティの主体者は、
個人であると同時に、個人が属す集団であり、集団が属す社会全体でもある、
という入れ子状になっている。
その入れ子を貫く属性を、トライアングルの3つの頂点が相互に規定し合うことによって、
そこに生じた張力が、その都度、立体的な像を生む。
と、敢えて解説をすればこのような構造を取った、というより導き出された。
当然、このブランド・アイデンティティが、
機能し、動きの中で立体的で多面的な造形を立ち上らせることが出来るかどうかは、
プロジェクトの残りの部分であり、その後の終わることのない企業活動に掛かっているわけだが、
当初の予定より、随分と踏み込んだ内容にしてしまい、
僕はまたしても、自分を1合目に置いてしまったわけだ。
「興味がないのかな?」
「何に対して?」
「何が飛び出してくるかってことに、さ」
(トマス・ピンチョン『競売ナンバー49の叫び』より)
H.



